環境、社会、文化の多様性を目指す「アグロエコロジー」の可能性とは

アグロエコロジーという言葉をご存知でしょうか。

1980年代後半、ラテンアメリカから始まり世界に広まっていったムーブメントで、有機農業と同じ平面上で語られることの多い用語です。生態系と調和を保ちながら作物を育てる方法で、作物を病気から強くし、作物の収量増加や二酸化炭素を土壌へ貯留する効果が期待できるものです。

 

アグロエコロジーとは

アグロエコロジーとは、“agro-”(農業)と“ecology”(生態学)の2語を合わせた造語で、直訳すると「農業生態学」となります。語感からすると「地球環境にやさしい農法」という意味に捉えられそうですが、アグロエコロジーは環境や農業分野に留まらない運動です。

京都大学の久野秀二教授(農学博士)は、「アグロエコロジーは環境面だけでなく、経済、社会、文化の多様性、生産者と消費者の主体性の向上を目指すものであり、現行の農業食料システムで破壊されてきたものを取り戻すための試みである」と定義し、あえてカタカナのまま使うこととしています*1。

そもそも日本で「エコロジー」というと「環境に良い」という意味に理解されますが、元の意味は「生態学」です。

生態学とは、生物同士、また生物と環境とのあいだの相互作用を研究する学問です。ある生物や植物が、他の生き物や環境の中で互いにどのような関わりを持って育ち、どのような多様性の中で生きているか、を明らかにする学問です。

「エコロジー」とは、自然界の有機的なつながりとバランスを保つことで、自然本来の再生能力を持続させる考え方です。つまり、「自然環境を守る」というよりは、「自然に身をゆだねる」と表現したほうが本来の語義に近いかもしれません。

この「自然に身をゆだねる」という感覚を、経済、社会、文化といった人間の営為にも当てはめて考え、実践する運動を、広く「アグロエコロジー」と呼んでいます。

とはいえ、あまり間口を広くしてしまうと整理できなくなってしまうので、こちらの記事では農業と環境問題に焦点を絞って論じたいと思います。

 

ブラジル・パラナ州で営まれる昔ながらの農的暮らし

 

ブラジルのアグロエコロジーについて描かれたショートフィルム「What is agroecology」が、国連が推進する気候変動に関するビデオコンクールで「TVEBioMovies 2019」を受賞しました。

ブラジル南部パラナ州のコンテスタードという入植地で、アグロエコロジーに取り組んでいる農家たちがいます。

彼らは、自然と共生する昔ながらの農業を営んでいます。農薬を使わず、多様な品種の作物を育て、代々受け継がれてきた種子を大事に守ることによって、自然環境や生態系に負荷をかけない、サステナブルな農業=アグロエコロジーを実践しています。

近代の農業は、F1種と呼ばれる一代限りの改良品種を大量に植え、科学的合成物の肥料や農薬で一元的に管理し、大型の農機で大規模に耕運から収穫までを行うというやり方が一般的です。

アグロエコロジーは近代農業の逆を行くカウンターカルチャーのような活動にも見えます。

しかし、在来品種、多様性、小規模、有機栽培といったアグロエコロジーの本筋にあるものは、有史以来世界中で代々行われてきた農業の在り方そのものです。こうしたアグロエコロジーの思想は、元来人間は地球の一部とする考えをもつ世界中の思想家や環境活動家たちにも支持されています。

インドの哲学者ヴァンダナ・シヴァ氏は「人間は生命の織物の一部である。織物が健康であるかどうかが、私たちの健康にかかっている」として、アグロエコロジー的な生活を実践しています。

 

アグロエコロジーの歴史

1970年代、レイチェル・カーソンの著した『沈黙の春』をきっかけに興った有機農業の運動が本格化し、現代農業の象徴ともいえる農薬に対する問題意識が世界中に広まりました。そして1987年、農学者で昆虫学者でもあるチリ出身のミゲル・アルティエリ氏の著書『アグロエコロジー』(“Agroecology: The Scientific Basis Of Alternative Agriculture (Westview Special Studies in Agriculture Science and Policy)” 1987)が出版され、ラテンアメリカの民衆運動の中で広まっていきます。

1990年代には、大規模農業や遺伝子組み換え作物などのモノカルチャー的な農業への対抗運動として注目が集まり、2002年、ブラジルで運動が本格化し、アグロエコロジー全国連合(ANA)が発足しました。

ブラジルの取り組みは世界にも波及し、2002年に世界銀行のイニシアチブで始まった「開発のための農業に関する科学技術国際評価」(International Assessment of Agricultural Knowledge, Science and Technology for Development、IAASTD)には、国連食糧農業機関(FAO)、国連環境計画(UNEP)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、世界保健機関(WHO)といった国際機関が参加し、それまで世界の主流であった大規模な商業的農業よりも、小規模農家によるアグロエコロジーが貧困削減や栄養改善に貢献するとして方針転換します。

2010年代にはイギリスが民衆運動として、フランスが国家の政策として、アグロエコロジーを推進する方針を取っており、世界各国で運動が活発化しています。

 

アグロエコロジー:10の要素

FAOでは、アグロエコロジーを構成する良い効果として、10個の要素を挙げて運動の意味を説明しています*2。

①Diversity(多様性)

②Co-creation and sharing of knowledge(共創と知識の共有)

③Synergies(相乗効果)

④Efficiency(効率性)

⑤Recycling(リサイクル)

⑥Resilience(レジリエンス)

⑦Human and social values(人間的・社会的価値)

⑧Culture and food traditions(文化と食の伝統)

⑨Responsible governance(責任ある統治)

⑩Circular and solidarity economy(循環および連帯経済)

 

10の要素は、それぞれに重なり合うところや相互に補うところがあり、独立した内容ばかりではありませんが、アグロエコロジーを理解する上でわかりやすく整理されています。

 

①Diversity(多様性)

生物や植物は多様性があることで気候変動などのリスクにも対応できます。アグロエコロジーは大量生産がしやすい単一作物よりも、少量でも多品目で栽培することを選びます。

 

②Co-creation and sharing of knowledge(共創と知識の共有)

一部の大規模生産者が知識や情報を独占するのではなく、小規模農家同士や他業種がそれぞれの知識や技術を共有することで、気候変動や社会課題などに対応できる巨大な知の集合体が作られます。

 

③Synergies(相乗効果)

例えば家畜の糞尿から得られる窒素成分を肥料とすることで、肥料購入費が抑えられる上に土壌の健康状態も良好に保ちます。このように、エコロジカルなシステムの中では資源の有効活用によって生態系の維持を強化できます。

 

④Efficiency(効率性)

日光、水、微生物といった自然物は、常に再生産される資源であり、長期的な目で見れば、回復不能なダメージを環境に与える外部資源に依存するよりも経済的リスクが小さく、わざわざ購入する必要もないので効率的なエネルギー源と言えます。

 

⑤Recycling(リサイクル)

自然界には廃棄物というものは存在せず、すべての物はリサイクルの輪の中にあります。自然資源をリサイクルし、外部資源への依存度を減らすことで、気候や市場の変化に左右されない、自律的な生産者となります。

 

⑥Resilience(レジリエンス)

レジリエンスとは、痛めつけられてもしなやかな強さで元に戻れる回復力のこと。農作物や家畜などに多様性をもたせ、再生可能な自然資源を利用する生産システムの中にあると、気候や市場におけるリスクからダメージを受けても、すぐに立ち直れる強靭さが備わります。

 

⑦Human and social values(人間的・社会的価値)

アグロエコロジーは、女性の権利や機会の不平等をなくすジェンダー問題にも取り組むことを目指しています。ジェンダーの問題だけでなく、若者の雇用、コミュニティの貧困、飢餓や栄養失調の改善など、人間的かつ社会的な平等や幸福に貢献することができます。

 

⑧Culture and food traditions(文化と食の伝統)

作物の多様性は、食や文化の多様性にもつながります。世界中にいる飢餓や栄養失調に苦しむ人々や、肥満の悩みを抱えている人々などに、多様な品種、文化的な食事によって健康的な生活を実現するのに役立ちます。

 

⑨Responsible governance(責任ある統治)

持続可能な農業システムへの移行のためには、やはり政治や行政が責任をもってサポートする必要があります。学校給食、農産物のブランド化、補助金事業などにより、長期的に生産者のモチベーションを維持させることができます。

 

⑩Circular and solidarity economy(循環および連帯経済)

生産者と消費者との間に循環的で連帯的な経済を作ることで、バリューチェーンを短くし、輸送コストの削減と地球環境への負担を軽減することができます。また、必要量だけを供給できるので食品廃棄物も削減され、焼却することで生じる温室効果ガスも減らせます。

 

「小農」という考え・生き方

アグロエコロジーについて考える上でキーワードとなるのが「小農」という考え方です。

小農とは、大規模農業のように、少品種で大量生産するのではなく、多品種で少量生産する小規模農家を言います。多くの場合、小農というと家族単位の農業事業体を指します。

1940年代から始まった高収量の品種や化学肥料などによる近代農業は「緑の革命」と呼ばれ、その後世界中の農業生産量を飛躍的に上昇させ、農業の主流として捉えられていました。

しかし、大量生産を可能にした近代農業ですが、少量多品種で生きてきた伝統的な農民(小農)の暮らしとは相容れないものでした。小農の農業は自然界の循環する生態系の原理を農業に応用したもので、それこそがアグロエコロジーの源泉です。特に南米ブラジルでは「緑の革命」が売り出す近代農業ではない、伝統的で多様性のある農業を続け、1980年代に始まるアグロエコロジー運動の中心を担っていくことになります。

近代農業は単一の改良品種と化学肥料の導入によって農業を管理しやすくし、大量生産を可能にしました。

ところが、こうしたモノカルチャー(単一栽培)は土への負担が大きく、気候の変動によって大不作を起こすリスクもあります。1950年代、パナマで栽培されていたグロス・ミシェルという品種のバナナが、フザリウムと呼ばれる真菌によって枯れ死させられ、壊滅的な被害を受ける事件が起こりました。それまでバナナの主流品種だったグロス・ミシェルは、その後ほとんど栽培されなくなります。そして2019年、「新パナマ病」と呼ばれるフザリウム属の真菌TR4が、再び南米のバナナを襲い、8月8日、コロンビアは非常事態宣言を発令するに至りました。

さらに遡ると、19世紀の中頃、アイルランド人口の20%を死に追いやった「ジャガイモ飢饉」も、モノカルチャーが起こした悲劇です。

先人から受け継いだ知恵によって生態系を崩さないように農業を営んできた小農の文化は、こうした食糧危機にも対応し得る農業であるとして、2000年代に入ると国連食糧農業機関(FAO)などの国際機関から再評価されることになります。

 

フランス政府が進めるアグロエコロジープロジェクト

ブラジルが運動の始まりとなったアグロエコロジーですが、2002年の世界銀行のイニシアティブで始まった「開発のための農業に関する科学技術国際評価」(IAASTD)がきっかけで、世界各国から注目を集めることになります。

中でも、フランスでは国としてアグロエコロジーへの取り組みを政策の一つとして掲げることになります

 

フランス政府の宣言(2012年)

2012年、当時のフランス農業・水産省大臣、ステファヌ・ル・フォル氏は、アグロエコロジーを国のプロジェクトとして進めることを国際会議で宣言しました。2014年には、「農業、食品、林業の将来に関する法律」によってアグロエコロジーの定義を明確化し、2025年までにフランスの農業者の多くにアグロエコロジーの実習を受けさせるという目標を掲げた「アグロエコロジー・プロジェクト」を打ち出します。

 

アグロエコロジーを目指すフランスの農業教育

フランスの農林水産業のGDPは、全体に占める割合が1.5%で、日本の1.1%と比べてもそれほど高くはありません(2016年)*3。しかし、名目額390億ドルの生産高はEUすべての農業生産額の17%を占めており、フランスはEU最大の農業大国となっています。国土全体の約52%が農用地で、主要農産物は、甜菜(テンサイ)、小麦、とうもろこし、大麦などの穀物と、ぶどう、生乳、肉類などです。

フランスの農業者(狩猟、林業含む)は、全労働人口の3.1%(2007年)*4。年齢層はEUの中で比較すると若く、就農人口のうち34歳以下の割合が8.7%、65歳以上の高齢者の割合は12.0%と、EU加盟国の中でも若者の割合がトップクラスです(2010年)*5。

農業教育にも力を入れていて、フランスでは806の農業学校で職業訓練が行われています。

2014年から2018年にかけて行われた農業教育では、行動計画「生産における差別化の指導(enseigner à produire autrement)」を掲げてアグロエコロジーを主眼としています。

 

「生産における差別化の指導」の主な成果*6

 

  • 191 の公立教育農場(総耕作面積1 万8900ヘクタール)の変革
    • すべての農場がアグロエコロジープロジェクトに参加(殺虫剤や抗生物質の使用削減、有機農法の推進など)
    • 60%以上の農場が有機農法を実践し、全耕作地の22%を有機農法で管理(2013年比 74%増)
    • 64%の農場が、殺虫剤の使用削減を目指す作業部会に積極的に参加
  • 教育方法の改革に向け、分野横断的チームにより15校で試験的に革新的な教育法を開発
  • 研究者、農家、地方自治体など多分野の関係者が参加するプロジェクトやネットワークに、教育農場も参加

 

そして、「生産における差別化の指導」の2014年以降、有機農業者数は、26,466人(2014年)から36,691人(2017年)まで、3年間で1.38倍に増えています*7。

eurostat[Organic operators by status of the registration process (from 2012 onwards)]の統計値より筆者作成
https://appsso.eurostat.ec.europa.eu/nui/show.do?dataset=org_coptyp&lang=en

 フランス政府はアグロエコロジー教育を継続させるとともに、農村部や食品関連業界にも普及させるなどの指針を盛り込んだ新しい計画を策定し、今後さらにアグロエコロジーを深化させていく方針です。

 

日本のアグロエコロジー

こうした世界のアグロエコロジー運動は、日本の有機農業運動や環境保護運動などと結びつき、注目されつつあります。

 

日本アグロエコロジー会議

「有機農業の明日を語る会」や、星寛治氏(山形)、鶴巻義夫氏(新潟)、金子美登氏(埼玉)といった、日本の有機農業を代表する生産者たちが呼びかけ人となって「日本アグロエコロジー会議」が始まりました。

2015年2月11日に明治学院大学白金キャンパスで開催された勉強会では、明治学院大学教授で環境活動家の辻信一氏、オルター・トレード・ジャパンの印鑰智哉氏、東京アーバンパーマカルチャーのソーヤー海氏など、有機農業や環境問題に取り組む人たちが大勢集まり、アグロエコロジーの可能性について話し合いました。

 

フランス大使館・東京農業大学共催フォーラム

2016年5月、東京農業大学は、創立125周年事業として「アグロエコロジーと、1000 分の 4 土壌イニシアチブ (Agroecology and 4 for 1000 initiative for soils)」と題するフォーラムをフランス大使館と共催で行いました。

「1000 分の 4 土壌イニシアチブ」とは、「世界の土壌炭素貯留量を毎年1000分の4ずつ増加させることで、温室効果ガスによる環境への悪影響を抑制しようとする取り組み」です。気候変動の緩和と地球環境保護のため、仏政府の主導で、日本を含む30以上の国や機関が共同で取り組んでいます。

堆肥や有機質資材などの土壌有機物は、多くが微生物の働きによって大気中に放出されますが、その一部は分解されにくい土壌有機炭素となって長期間土壌中に貯留されます。炭素は土壌、植物、大気という3つの場所を循環しているため、土壌の炭素を増やせば、大気中の炭素を減らすことができ、ひいてはCO2の削減にもつながる、というものです。

画像:農林水産省ホームページ「農林水産分野における温暖化対策 農地による炭素貯留について」https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/kikaku/goudou/13/pdf/data3_3.pdf(p.1)

 フォーラムで講演を行ったフランス農業経済・獣医・森林研究所所長のマリオン・ギユ氏は、土壌には大気の2~3倍の炭素が貯留されているが、都市化や森林破壊で土壌炭素貯留量は減りつづけ、地球温暖化につながっている、と言います。マリオン氏は「アグロフォレストリー」活動として植樹の取り組みを行っていますが、「その樹間で作物を育てることで、土壌炭素が増えただけでなく作物の収量も60%増加」したという実証例を挙げ、アグロエコロジーが環境対策だけではなく農家の収入にとってもメリットのあることだと訴えました。

 

日本は今も昔もアグロエコロジーの実践者

画像:新庄デジタルアーカイブ
https://www.shinjo-archive.jp/page/5/?s_keyword_0=%E8%BE%B2%E6%A5%AD&cf_specify_key_0_0=provider&cf_specify_key_length_0=0&searchbutton=%E6%A4%9C%E3%80%80%E7%B4%A2&csp=search_add&feadvns_max_line_0=1&fe_form_no=0

 

アグロエコロジーは1980年代後半からラテンアメリカで始まった運動で、2000年代からはFAOをはじめとする世界機関からの注目を集め、フランスでは政策として採用されるまでになっています。

一方、日本ではアグロエコロジーという言葉はあまり馴染みがありません。

なぜでしょうか。

そもそも、日本の有機農業に対する考え方や思想は、そのままアグロエコロジーの概念と類似しており、あえて新しい概念として迎え入れる必要がなかったからではないか、というのが筆者の考えです。

山間部が多い日本には、欧米のような地平線を見渡すような広大な農地がなく、大規模経営ができる生産者はほとんどいません。

日本では、5ha以上の経営を大規模農家と呼んでおり、1ha未満の小規模農家が56.5%と半数以上を占め、1~5ha未満が38.0%となり、5ha以上の大規模農家は1割にも届きません(2010年)*8。

日本の農業は、昔から家族単位の「小農」が中心であり、消費者にとっても、有機野菜と聞けば、昔ながらの牧歌的な生活を営む農家をイメージするのではないでしょうか。小農、家族経営、多様な作物、有機的な循環といったアグロエコロジーのキーワードは、日本人には昔ながらの原風景的な農業に抱いていたイメージなのです。

にも関わらず日本の有機農業がなかなか進まないのは、「有機農産物は高い」という商品イメージが強いからというのが理由の一つです。オーガニック市場が伸びているヨーロッパにおいて、有機農場1事業者当りの平均農地面積は、2017年、フランスでは47.5ha、イタリアでは28.5haと、慣行農業を含めて5ha以上を大規模農家とする日本と比較すると、桁違いの規模です*9。

就農人口の高齢化や後継者不足で、農地の集約化が進んでいる日本ではありますが、それでもヨーロッパの大規模農業には到底及びません。

小農、生物多様性、循環型農業などをキーポイントにするアグロエコロジーの思想に、日本の農業は強い親和性があります。大規模農業による低価格で市場に供給できるヨーロッパのオーガニックと勝負をするよりも、環境保護、農業の持続可能性、作物の多様性といった分野でこそ、日本の有機農業は世界でイニチアチブを発揮できるのではないでしょうか。

著者撮影:山形県新庄市にて

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参照・引用を見る

*1 京都大学大学院経済学研究科・久野秀二教授「種子をめぐる攻防 -農業バイオテクノロジーの政治経済学-」(2018年6月)
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/dp/papers/j-18-001.pdf
(p.31)

*2 FAOホームページ“Agroecology Knowledge Hub”
http://www.fao.org/agroecology/home/en/

*3 農林水産省ホームページ「フランスの農林水産業概況」https://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/attach/pdf/index-137.pdf
(p.1)

*4 フランス農業会議所「フランスの農業」
https://chambres-agriculture.fr/fileadmin/user_upload/National/002_inst-site-chambres/pages/infos_eco/FicheAgri_Japonais.pdf
(p.1)

*5 独立行政法人農畜産業振興機構「EUの新規就農支援の状況 (2)新規就農支援の重要性」
https://www.alic.go.jp/joho-d/joho08_000609.html

*6 農林水産省ホームページ「フランスの農業教育制度: アグロエコロジープロジェクト」https://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kanren_sesaku/attach/pdf/g20_niigata_yuuryou-26.pdf
(p.2))

*7 eurostat「Organic operators by status of the registration process (from 2012 onwards)」
https://appsso.eurostat.ec.europa.eu/nui/show.do?dataset=org_coptyp&lang=en

*8 農林水産省ホームページ「都府県における大規模農家の動向と特徴」https://www.maff.go.jp/primaff/kanko/project/attach/pdf/130228_25bunseki3_02.pdf(p.23)

*9 eurostat https://ec.europa.eu/eurostat/web/agriculture/data/database
(「Organic farming」>[org_cropar]と[ org_coptyp]より算出)

 

Photo by Tony Pham on Unsplash

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