“実はとても簡単! 電力会社を乗り換えるために知っておくべき基礎知識”

WEBでの申し込みで、簡単に乗り換えることができます。

2016年4月に始まった電力自由化から1年が過ぎました。これは、ご家庭で使用する電気を、地域ごとにあらかじめ決められていた電力会社から買うのでなく、どの電力会社から買うか自由に選べるようになったというもの。この「電力会社の乗り換え」件数は、現在全国で約369万件(2017年5月時点)。しかし、実際に、「契約している電力会社を変えた」という話は、多くの方にとってまだ身近でないかもしれません。

本記事では、「電力会社を乗り換えたいけれど、いろいろ疑問もあるし、なんとなく腰が重い…」というあなたのために、電力会社を変えるために必要な知識と手順を説明したいと思います。

本題に入る前に、改めて「電力自由化」について簡単にまとめてみましょう。

ひとことで言えば、「自分たちの家で使う電気について、好きな電力会社に好きなタイミングで乗り換えることができるようになったということ」です。

今では、従来からの電力会社に加え、異業種の企業も電力供給サービスに参入しています。

プラン内容や電気代、付帯サービスなどは各社さまざまです。

これまでは、電気はエリアごとに決められた電力会社と契約するしかなかったのが、電力自由化後は、自分の意思で、自分のニーズや価値観、ライフスタイルにあった電力会社を選べるようになったわけです。

さて、ここから、どうやって電力会社を変えるのか?についてです。

<電力会社の乗り換えの主なステップ>
①   現在ご契約の電力会社から毎月ご自宅に届く「電気ご使用量のお知らせ」(検針票※)を用意する
②  自分のニーズ・価値観・ライフスタイルに合った乗り換え先の電力会社を選ぶ
③  料金シミュレーションを試して金額感やその他のポイントを確認
④  納得できたらWEBなどからお申し込み(現在ご契約の電力会社への解約届けは不要)

※検針票の呼称は電力 会社ごとにさまざまで、新電力(既存の大手電力会社(旧一般電気事業者)以外)の場合はウェブサイト上の会員ページなどでの照会のみの場合もあり

通常、申し込みからおよそ3週間前後で、乗り換え手続きは完了します。
みなさんは、①「電気ご使用量のお知らせ」などの検針票(電力会社によって呼称は変わります)が手元に届いたら保管しておき、②それを使って、乗り換えたい電力会社に申し込みの手続きをするだけです。今契約している電力会社に解約手続きをする必要はありません。新しい電力会社に申し込めば、あとは自動的に乗り換え手続きが進みます。申し込みに必要な時間は、通常10分から15分くらいです。

《申し込み前に確認すべき点》

①「電気ご使用量のお知らせ」(検針票)とは?

このような紙が郵便ポストに入っているのを見たことありませんか?あまり気にしたことのない方もいらっしゃるかもしれません。これは、月に一度、自宅に届く電気代の明細書です。まず、このような用紙が届いたら、捨てずに保管しておいてください。お申し込みに必要な主な情報は、以下に示す①から④の情報です。
※皆さんの中には、WEB明細書に切り替えていらっしゃる方もいるかもしれません。その場合も、同様の情報が、ご契約の電力会社ウェブサイトの「会員ページ」等から取得可能です。

これらの情報が分からない場合は、直接電力会社へお問い合わせください。
東京電力
関西電力
中部電力
北陸電力
東北電力
中国電力
北海道電力
九州電力
沖縄電力

 

②自分に合った電力会社を選ぶ

従来からの大手電力会社を始め、一般家庭に電気を販売できる「登録小売電気事業者」の数は、今や全国で400社を超えます(2017年6月9日現在)。その中で自分に合った電力会社を選ぶのは、そう簡単なことではないかもしれません。そこで、自分が何を電力会社に求めるのかを知ることが大事です。ご自身のお住まいの地域で契約できる電力会社の中から、自分のニーズ・価値観・ライフスタイルにあった電力会社を選びましょう。

例えば、電力会社を選ぶ基準を大きく分けると、次の2つの選択肢が考えられます。

(a) とにかく料金の安いところがいい
(b) 自分のこだわりを満たしたい

(a)の、「とにかく電気代を下げたい」人は、例えばセット割(ガス、電気、インターネットなど)を提供しているところだったり、ポイントサービスでの還元を行っているようなところが有力候補になるでしょう。

(b)の、「自分のこだわりで選びたい」人は、どんなことにこだわりたいのかを考えてみましょう。例えば、自然エネルギーを多く扱っているメニューがいい、発電方法・電源構成などでプランを選びたい、地域を活性化させるための取り組みを行っている電力会社がいい…などといった基準もあるでしょう。価格だけでなく、どういう作られ方をした電気なのか、どういう会社が販売している電気なのか、といった点を考慮して選ぶことができるのも、電力自由化があってこそです。

例えば、野菜を買うとき、「減農薬や無農薬の野菜が欲しい」「生産者の想いを知って、その活動を支えたい」といったこだわりで買い物をされる方もいらっしゃるでしょう。電気も、電力自由化によってそのような感覚で購入できるようになったのです。

《参考》
新電力会社は大小多く存在しますが、企業、商店、家庭向けの電力販売を行う事業者は小売電気事業者としての登録が条件です。登録を受けるには電力広域的運営推進機関への加入、そして経済産業大臣と電力取引監視等委員会の審査を通過する必要があります。登録された小売電気事業者は、経済産業省の外局である資源エネルギー庁のホームページ内に掲示されます。

登録小売電気事業者一覧 – 資源エネルギー庁
新電力会社一覧(一言説明付き) – 電気代比較.com

 

③料金シミュレーションを試す

多くの電力会社のWEBサイトでは、料金シミュレーションができるようになっています。興味のある電力会社のWEBサイトにて、ご自身の電力使用量(「電気ご使用量のお知らせ」など検針票に記載されています)を目安に、料金がどのようになるか試してみましょう。なお、これらのシミュレーション結果はあくまで参考値ですので、注意しましょう。自然電力の料金シミュレーションも是非お試しください。

 

④納得できたらWEBなどからお申し込み

ここまでくれば、あとは申し込みをするのみです!
最近はWEBサイトから簡単に申し込みできるところが多いので、ご自身の都合に合わせて、思い立ったらすぐ、簡単に電力会社を切り替えることができるのです。

いかがでしたか?

「電気」をどこから、どのように買うか…など、今まで考えたことなかったという方がほとんどですよね。「電力自由化」で、生活者として自由に選択ができるようになると、そのニーズに応えようと、電力業界にも新しい風が吹くことにもなります。電力会社が選べる暮らしはまだ始まったばかりです。これからの変化にも、要注目です。
それでは、ポイントをおさらいしてみましょう。

  • 電力会社の乗り換えは、思ってるより実は簡単(申込み手続きのみで、現在利用中の電力会社への解約手続きは不要)
  • 電力自由化で、自分のニーズや価値観、ライフスタイルにあった電力会社を選び、家庭や商店で使う電気を購入できるようになる
  • 電力会社の切り替えは、WEBサイトから申し込むだけの場合がほとんどで、現在契約中の電力会社への連絡は不要。申し込みの際、「電力使用量のお知らせ」(検針票)が必要なので注意。
自然電力に申し込みたい!

自然電力が提供する、自然エネルギー志向の電気についてもっと知りたい、お申し込みをされたい方は、自然電力のウェブサイトをご覧ください。お電話やメールでのお問い合わせなどで、電力会社切り替えのご相談も承ります。お気軽にご連絡ください。

《電力会社の切り替えでよくある疑問》

Q: エリアごとに選べる電力会社が違うのですか?
エリアごとに申し込み可能な電力会社は異なります。興味のある電力会社に電話やメールなどで確認してみましょう。

Q: スマートメーターが設置されると聞きましたが?
スマートメーターとは、新しい電力量計のことです。通信機能があり、遠隔地からの検針が可能になるほか、30分ごとの電気使用量を計測できるなどの特徴があります。例えば、従来よりもより細かな使用量等を確認できることから、将来的には省エネ・節電に取り組む目安として活用できるようになります。

(スマートメーターのイメージ画像)

スマートメーターの設置は、今後、原則的にはどの家庭においても行われることになっており、電力会社の乗り換えタイミングなどを機に、設置が進められています。スマートメーターの設置は、皆さんが電気を購入する電力会社ではなく、電気の送配電網を管理する会社(一般送配電事業者、例えば東京電力パワーグリッドなど)が原則無料で実施しています。お客様側でのお手続きは必要ございません。すでにスマートメーターが設置されている場合は、工事不要なので切り替え手続きが少し早く進みます。スマートメーターに関してご不明な点は、お住まいの地域の一般送配電事業者にお問い合わせください。

Q: アンペア数の変更はどのタイミングでできますか?
ご契約後にカスタマーサポート、またはお問い合わせフォームからお問い合わせ頂ければいつでも変更は可能です。

Q: 賃貸のマンション、アパートの部屋でも乗り換えは可能ですか?
マンション・アパート・一軒家でも電力会社の乗り換えは可能です。ただし、建物全体が電力会社と一括で契約をしている一部のマンション・アパートなどでは、残念ながら自由に電力会社を選んでいただくことはできません。マンションの管理会社などへお問い合わせください。

Q: マンションに住んでいますが、「自然電力」に申し込みできますか?
マンションにお住まいの場合でも、お客様が電力会社と個別に契約している場合はお申し込みいただけます。
マンション単位で一括契約をしている場合は、個別にはお申し込みいただけません。
自宅に検針票が届かない、またはマンション管理会社から電気代の明細が届くなどの方はマンション一括受電の可能性があります。ご不明な場合は、マンションの管理組合・管理会社等に問い合わせください。

Q: 引っ越し先で自然電力に切り替えたいのですが?
お引っ越し先で新たに自然電力のご契約を希望される際は、現在ご契約の電力会社で引っ越し先への移転手続きをしていただき、お引っ越しが済んだ時点で、自然電力のウェブサイトからお申込み手続きを行ってください。詳しくは、弊社「問い合わせ窓口」からお問い合わせください。
お引っ越し先がマンション等で一括受電している場合など、弊社電力を供給できないことがございますので、事前にマンションの管理会社へご確認をお願いします。

Q: 法人・事業者でも乗り換え申し込みは可能ですか?
法人や事業者なども低圧であれば乗り換えは可能です。
低圧と高圧の簡単な見分け方は50キロワットまでは低圧、50キロワット以上は高圧となります。

Q: 自分が毎日使ってる電気の使用量をわかりやすく確認できないですか?
従来からの大手電力会社(東京電力など)とご契約の場合、「電気ご使用量のお知らせ」(検針票)という紙が毎月自宅に届きます。そちらをご覧いただくと使用量や電気代の明細を確認することができます。WEB検針票に切り替えている場合は、ご自身の「会員ページ」などからご確認ください。
最近では、毎日の電気使用量や、時間単位の電気の使い方を確認できる各電力会社提供のウェブページもあります。

Q: 切り替えることで、停電の可能性が高くなったりしませんか?
停電の可能性が高くなることはありません。お届けされる電気は、これまでと同様、一般送配電事業者(東京電力など)の送配電網を利用するため、電力供給の信頼性や品質は従来と全く変わりません。

Q: 電力会社の乗り換えで解約金や違約金は発生しますか?
現在ご利用中の電力会社によっては、契約の解約による違約金等が発生する場合があります。乗り換えを決める前に、ご利用されている電力会社にそのような費用が発生しないかをお問い合わせいただくことをおすすめします。特に契約時に割引やキャッシュバックといった何らかの特典があった場合は、条件の有無に注意が必要です。
電力小売自由化後も現在の電力会社と料金プランは継続できますか?
現在お使いの電力会社、そして料金プランに満足しているのであれば、特別な手続きは必要ありません。2020年3月までは、消費者保護の観点から経過措置として今と同じ電力会社、料金プランで引き続き電気を購入できるようになっています(経済産業省、資源エネルギー庁の資料では2020年4月までとの記載があり)。

Q: 新しく乗り換えた先の電力会社で、日頃の電気使用量や電気代明細などはどのように確認できるようになりますか?
これまで、ご自宅に「電気ご使用量のお知らせ」(検針票)といった明細が紙で毎月届いていたかもしれませんが、多くの新電力では、ご契約者向けウェブサービスがメインとなり、紙の検針票は届かなくなる場合がほとんどのようです。ウェブサービスのメリットは、ユーザーは電気使用量や電気代明細をログインすればいつでも確認できるようになることです。毎月の電気の使用状況や電気代の明細をこまめに確認できることで、電気との付き合い方も変わるかもしれませんね。

その他
その他に気になる点があれば、自然電力のウェブサイトにある「よくあるお問い合わせ(FAQ)」から検索してみてください。

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